その他

「うき世」の思想

レーベルその他
出版社法藏館
シリーズ法蔵館文庫
発売日2026年7月10日(金)
価格1320円
ISBN9784831827319

あらすじ

「うき世」という言葉が日本人の意識に深く浸透した過程をたどり、その背景にある仏教思想の土着化を考察する。先行研究を整理したうえで、「うき世」の歴史的変遷を追究し、文学や思想など複数の文化領域における意味作用を検討する。さらに、この言葉が日本人の世界観をどのように形づくってきたのかを明らかにし、その哲学的意義にも迫る。

解説=畑中章宏

【目次】
序論
1 「うき世」研究について
2 「うき世」の歴史(古代〜中世)
ー1「うき世」意識の萌芽 
ー2 仏教の影響 
ー3 無常観の民衆化 
3 「うき世」の歴史(近世〜現代)
ー1 近世庶民の生活意識 
ー2 近代知識人にみる「うき世」
ー3 流行歌のなかの「うき世」 
4 「うき世」の思想
5 「うき世」の哲学

あとがき

解説 半世紀後の「憂世」に読みなおす  畑中章宏
序論
小説『嵐が丘』の特異さ/墓からの発想/思想と習俗/哲学的世界観

1 「うき世」研究について
「うき世」という言葉/潁原退蔵氏の解釈/唐木順三氏の解釈/高尾一彦氏の解釈

2 「うき世」の歴史(古代〜中世)
1 「うき世」意識の萌芽 
「万葉」の来世観/三つのパターン/「うき世」の初出をめぐって/雅語・掛詞としての「うき世」
2 仏教の影響 
個人霊魂の独立/「つねなき世」を生きる/西行における「うき世」/厭世から浄土願望へ/「新古今」のうき世観/死は穢れたものという観念/「夢の世」意識の成立/「夢の世」への処生観/「人間はすべて平等」の確認/無常史観の成立
3 無常観の民衆化 
長明と兼好/『平家物語』と『徒然草』の無常観の違い/神仏習合の歴史/本地垂迹という考え方/人を神に祀る風習/葬式仏教の歴史/「曹洞土民」の意義

3 「うき世」の歴史(近世〜現代)
1 近世庶民の生活意識 
表裏一枚の「憂世」と「浮世」/小歌にみる「うき世」観/「恨の介」の世界/「沈み入らぬ心だて」の精神/西鶴の浮世主義/西鶴の「浮世」と近松の「憂世」/石門心学の「浮世」/風呂と「浮世」意識

2 近代知識人にみる「うき世」
福沢諭吉の宗教的人生観/現世肯定の論理/漱石の場合/ニヒリズムの微笑/宮沢賢治の宇宙的生命観/稲垣足穂の現実離脱願望/一遍につながる精神
3 流行歌のなかの「うき世」 
庶民の心を映して/生きつづける「憂世」と「浮世」/まとめ

4 「うき世」の思想
1 文化の型/2「死から生へ」の文化/3 墓と火葬/4 祖先崇拝について/5 日本の祭り/6「めまい」の遊び/7 勤労意識の「使い分け」/8「にじみ」の美学/9
「合一欲」としての愛/10 集団と旅

5 「うき世」の哲学
「夢の世」をめぐって/「うき世」観の論理/宇宙史観として/「うき世」観と科学

あとがき

解説 半世紀後の「憂世」に読みなおす  畑中章宏

同じシリーズの文庫

「法蔵館文庫」全巻発売日まとめを見る →

同じ著者の文庫

同じその他の新刊

その他 新刊一覧を見る →
2026年7月10日(金)発売の文庫一覧も確認できます。 2026年7月の文庫新刊一覧を見る →
楽天ブックスで購入 Amazonで購入